2014/04/13
4月8日は、お釈迦さまのお誕生日として 日本では多くのお寺がお祝いします。 花々が咲く季節であることや お釈迦さまが生まれた花園(ルンビニーの花園)にちなんで 明治の頃から呼ばれるようになった通称が「花まつり」。
今年の「花まつり」も、建長寺さんをお訪ねしました。
参道は、桜のトンネルです♪
風が吹くたびに、花びらが舞い散り光を映して
キラキラと輝きます。
桜の下をくぐりぬけると 三門の前に、小さなお釈迦さまの花御堂が置かれていて、 鉢の中には甘茶が張られていました。
9匹の龍が天の清らかな香湯(甘露の雨)を降らせて
祝福したという言い伝えを模して、
お釈迦さまに甘茶をかけて拝みます。
小さな建物は、誕生の場所、ルンビニーの花園を表わして
屋根の上には桜の花、柱には八重の椿の花。
母マーヤが美しい花を手に取ろうとした時に
右の脇腹から生まれたお釈迦さまは、
その直後に七歩あるいて、
右手で天を指し、左手で地を指して
「天上天下唯我独尊*」と叫んだと伝わっています。
この世の生きとし生けるものの命は、あまねく尊いものだと。 (*この言葉には、現代までさまざまな解釈がなされています。) 参拝を終えると、甘茶をふるまっていただきました。 甘い! 昨年の花まつり以来、忘れていた甘さです。 その秘密は、この茶葉に。
さらにまっすぐ法堂の方からも
ほのかな甘い芳香が...と思ったら、お線香でした。
春らしい温かい風、煌めく光、花々と香りに満ちて、境内は春爛漫。
こちらの法堂では、10時から大法要が営まれていました。 (=降誕会ごうたんえ、またの名を灌仏会かんぶつえ) 法堂内の数十人の建長寺派のお坊さまたちが歌い上げ、誕生仏に甘茶をそそぎ、お茶と香木を供えてひざまずいて祈るようすは、大変荘厳で見応えがあります。 (昨年の動画はコチラ▽ Youtube) https://youtu.be/ubxqDSe6SYU 奥の仏堂には、もう一体かわいいお釈迦さまの花御堂が。
今日のために設えられた竹の花器には 参拝者がお供えできるよう、 境内でお花を配ってくださっていました。
ボンズくんからも、一差し。
成人していく間に思い悩み、
29歳で出家して艱難辛苦の道を歩かれたお釈迦さま。
でも、花まつりは、まるで自分の家族や
大切な誰かのお誕生日を祝う時と同じような
誕生のよろこびと祝福の明るさに満ちていて、
ほっこり心が温まりました。
命そのものを尊ぶ仏教の、これが原点なのかもしれませんね。
満開の芳しい八重の椿。
花御堂の飾りは、この木から採られたものかもしれません。
オマケは、
のぞくと、あなたの本心が映ってしまうという水鏡...
...ではなくて、梅雨時から夏に向かっての
成長と開花が楽しみな、蓮の鉢でした!
(kyoko)
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